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「あっ! 何かある!」 「なんか、美味そうな匂いがする!」 すごすごと座敷に戻りましたが 座敷には 飯台が置かれており、四つの紙袋が御座いました。 「唐揚げだ!」 「あの唐揚げ店のじゃないか?」 紙袋の中には、私共が買った倍の量 六つずつの唐揚げが入っておりました。 飯台の中心には 盆があり、湯呑に緑茶が湧き出します。 「やったぁ!」 「いただきまーす!!」 涼二と真田は、疑う事など知らぬのです。 些か 心配にはなりますが、一蓮托生で御座います。私と高島も、美味しく頂きました。 「ご飯も欲しくなるよね」 「お米があるなら、炊いたらいいんじゃない?」 行燈ライトを持って 土間に降り それらしき麻袋を発見致しましたが、中に入っておったのは、まだ(もみ)が着いておる状態のものです。
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