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「アラアラ。威勢のイイこと。
茹で上がった様な顔してたクセにねぇ... 」
「そいつを渡せば、大人しく帰るぜ。
いくらシェムハザと繋がってようと預言者だろうと、人間のガキに何が出来る?」
「... “健康な人には医者はいらない。いるのは病人である”... 」
聖ルカ書、5章 31節を諳んじますと、二人の身体から煙が上がり始めました。
「ヤダ やめなさいよッ! 卑怯よッ!」
「そうだ! お前に裁く権限はないはずだ!」
「御尤も。貴男方は自らの罪により、天主様や ゼズ様に裁かれ、導かれておられるのです。
何故ならば
... “わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである”... 」
続けて 32節を諳んじ
「そう御座いますので」と 御伝え致しますと、咳き込む口からも煙が上がり。
「... 覚えて、らっしゃい」
「このまま、引き下がると思うなよ」と、どこにでもあろう捨て台詞を吐きながら、後ろ向きに テントを出た 二人は
「程良く焼かれた様だな」と ハスキィな声に迎えられ...
グルル... との低き唸り声は、猟犬でしょうか?
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