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******** 「おゥ、もう帰るのかい?」 キャンプ場の受付小屋へ参り、御借りしたテントや焚き火台などを御返しし、精算を済ませ 「はい。今日は」 「楽しかったです! また来ます」と 挨拶を致しました。 受付の小屋の中や外では、猫達が思うままに 腹を見せて昼寝をし、毛繕いをし、じゃれ合いの喧嘩遊びなどに興じており。 白猫を抱いた 伊藤が、フランキーに 「あの、猫ちゃんを... 」と 切り出しておるのですが、伊藤も、サビ猫を抱いた小坂も、大変に名残惜しそうであり。 「連れて帰るかい?」 何と? 伊藤と 小坂も、突然の申し出に 少々の戸惑いが見え。 「でも、フランキーさんの お山の猫たちじゃないんですか?」 涼二が問いますと、フランキーは 「あァ そうさ。コイツ等 みぃんな な」と 返されたのですが、伊藤や小坂に 向かれますと 「オマエさん達、ソイツ等に覚えがあるんじゃねェのかい?」と 問われ... 伊藤も 小坂も、“昔 飼っていた猫に似てる” と申しておった事を思い出しました。 それは 恐らく、姿形だけでは無いのでしょう。
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