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「コイツ等 猫や、犬たちは、里に暮らす奴等だろ?
宿無しでも 人間の側で暮らす。
それは、どうしてなのか わかるかい?」
猫や犬も、野の者と同じく、狩りも出来ましょう。
しかし 遠き昔から、人間と関りを深くして生きており。
「そりゃあなァ、オマエさん達の中に 愛情を芽生えさせる為なんだ。
まァ、互いに ってこったが。
飯の世話、トイレの世話、散歩に シャンプー、ブラシ掛け。毎日イタズラまでしやがる。
でもなァ、どうだい?
コイツ等は、一心にオマエさん達を愛して信頼するんだ。ただ まっすぐにな。
人間同士なら、分かり合う為に言葉がある。
だがそれが、相手を傷つけちまったり、争いのタネになる事もある。
コイツ等には、そんなものは ねェ。
ただ ひたすらに、“大好きだ” と オマエさん達を愛して孤独を埋める。
幸福を教える為に、オマエさん達 人間の側に居るんだよ」
口を開けぬ 伊藤や 小坂に、フランキーは
「それを 知ってるんだろ?」と 申され。
「ソイツ等が、オマエさん達を見つけたんだ。
“もう 一度” と 願ったんだろうよ。
そうして会える事もあれば、会えねェ事もある。
だが、魂の繋がりは消えてねェ。必ず。
でもな、オマエさん達は 出会えたんだ」
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