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「でも、高島。小坂と居なくて良かったの?
せっかく まとまって、初の土曜なのに」
涼二が問いますと、高島は
「うん。今日は “白猫を家族に紹介して、必要な物を揃える” って言ってたし。
来週、土曜授業の後に会う約束もしたしな」との事。
高島は、まだスマホの電源を入れておらず、小坂には
“家に帰って、充電したら 連絡する”... と 伝えております様で。
私は先程、駐輪場より 葉月にメッセージを入れておいたのですが、葉月は 朝食の時間で御座いました。
「揃ッテイルナ」
おぉ、まだ解体場には到着しておらぬのですが、五の山の細き歩道を先頭に走っておる 真田の頭の上に、銀色グレイが 顕れました。
本日も、細き腕を 細き胸の前に組み、ビシリと直立しておられます。
「解体場カラ ノ 収集ハ、昨日ノ内ニ 済マセタ。
今日ハ、はる ノ 工房へ 向カウ」
「えっ、もう組み立てなんですか?!」
「はるさんも 一緒に?」
「はるハ、マダ仕事ダ。店ノ閉店ハ 20時」
「はるさんの工房を使用させて頂く事に、許可は得ておられるんですか?」
その様に問うてみますと、銀色グレイは
「モチロン。はるモ 一度、集メタ部品ヲ 見ニ 来タカラナ」との事。
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