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ちなみに、解体場の魔人の御主人は、小判が本物であった事により、焦って私共を探しておられる様で、六山中に名の知れた アコを喚び、相談された様なのです。
しかし、アコは
『四郎達が置いてったんなら、貰えばいいじゃないか。
あの “シロウ・アマクサ” に、“出したものを引っ込めろ” とは言えないだろ?』と肩を竦め、消えられた様で。
解体場の御主人は、魔人の皆様方で小判を分けられた との事。
実際には、ルアハさん等が小判を置かれたのですが...
しかし私も、解体場には 暫し顔を出さぬ方が宜しいかと思われます。
「はるノ 工房ハ、モウ少シ 登ッタ先ニ アル」
銀色グレイの道案内を頼りに、解体場への脇道を通り越し、少し先へと進みますと、左手に 開けた場所があり、その奥には、蒲鉾の如き半円の形をした屋根の建物があったのです。
そして、こちらに側面を見せて建っておる建物の壁に沿い、大量の金属製廃棄物が重ね置かれており...
「これを、どうするんですか?」
「マズ ハ、設計図通リ ニ カット スルノダ。
アノ 作業場ノ 上デ」
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