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布団に巻いた真田を立たせ、土間に降りるのを手伝うと、家の横にある納屋に 真田を入れました。
「暗くて怖いんだけど!」
「少しの辛抱だって」
そして 座敷に戻りますと、真田が居るのです。
刃こぼれした護り刀は、何処にも ありません。
「真田!」
「今、納屋に しまったのに!」
「何のこと?」
真田は「家宝の刀?」と、護り刀の事も知らぬ と
申します。
「納屋に確認に行こう」
納屋には、真田の遺体は無く
布団も押入れに戻っておりました。
「大罪を犯すところだった... 」
「げに 恐ろしき... 」
九日目の怪異で御座います。
「涼二、早く戻って来いよ」
涼二は まだ、納屋の前に居るのです。
高島が呼びますと、涼二は 四つん這いになって
土間の入口から 入って参りました。
「その頭、どうした?!」
座敷から顔を出した 真田が、這い歩く涼二を見て
ギョッとしております。
涼二の頭は、二倍程の大きさになっておりました。
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