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「ヒッ... 何?」 「ひどいな... 」 座敷には、串刺しの小坊主の首が 跳ねておりました。一つ串刺しとなったもの、団子のようになったものが、串の先で跳ねておるのです。なんと... 小坊主等は、きゃっきゃ と 笑うております。 「楽し そうだな」 「これが、常態?」 十七日目の怪異は、楽しそうに消えていきました。 「妖怪らしい妖怪だったね」 「串刺しが? 霊じゃないの?」 茄子は無事で御座いましたので 再び湧きました緑茶と共に摘んでおりますと 涼二が「どこかから、音がしない?」と 眉をしかめます。 「本当だ」 「隣の部屋?」 今 発見致しましたが、隣にも部屋があったのです。 縁側伝いに隣の部屋へ行き、障子を開けますと 全ての畳が、糸で天井に吊り上げられておりました。 「どうする?」 「別に こっちの部屋、使ってないしなぁ」 時間が経てば、畳も戻りましょう。 元 居た座敷に戻りますと、錫杖が御座いました。 これが宙に浮き、しゃんしゃんと音を鳴らすのです。 「危ないなぁ」 「でも、当たってくることは ないんじゃない?」 十八日目の怪異で御座います。
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