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「泰河くん達、鏡の場所 分かったかな?」 「私共が見つけられましたので、分かられると思いますよ」 パタ というような、柵が倒れる音がして 網が落ちる音。 『四郎、涼二!』と 合図が掛かり 二人で ぐんぐん縄を引きます。 「はあっ?!」 「何やってるんだよ?!」 涼二と、闇に慣れた眼を合わせました。 これは... 門から、高島と真田が出て来て 「なんで 網 引いたんだよ?」 「まだ 呼んでないのに!」と 申すのです。 「いや、呼んだよ」 「ハッキリ聞いた」 「おれが呼んだ? 真田だった?」 高島に問われ、ハッと致しました。 どちらの声でもないように思われましたので。 「まぁ、網 敷き直すだけだから、いいけど... 」 皆で 門に入りますと、竹の柵は破壊され 屋根に仕掛けた網が落ちて絡み、屋根の上には 弓が突き刺さっておりました。 「全員、化かされた ってことになる?」 「恐るべし... 」 十九日目の怪異で御座いました。
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