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大地に根付く人は強い・・・メキシコ
アメリカの名作映画の一つに「荒野の七人」という西部劇があります。
元ネタはわが国日本の黒澤明監督の「七人の侍」。これを観て、甚く感激した、アメリカの俳優ユル・ブリンナーが「この作品のアメリカ版を作ろう!」と声掛けしたのが始まり、なんてエピソードは有名なところです。
アメリカとメキシコとの国境にある(誰ですか?本物の壁を建築した愚か者は?)村に時折、現れる山賊たちを金で集められた7人の凄腕ガンマンらが退治してゆく・・・・
ガンマンたちも相応にならず者なのに、それ以上に悪い連中をやっつける、なんてところがワクワクさせる映画でもあります。
メキシコ人の村人たちも初めは怯えていたものの、最後には
「自分の村は自分で守る」と立ち上がり、戦闘に加わります。
その時に出てくる村人そっくりな、操り人形がこれなんです。
30年位前になりますが、
当時名古屋では「ワールド・インポートフェア」というイベントが
年に1度ありまして、様々な外国から普段は見かけない食べ物とか雑貨などを扱う業者が集まってました。
日本語を堪能に話すペルーの業者と仲良くなりまして。
そこで購入したおもちゃです。
30センチはある、大きな人形です。クオリティはともかくとして。
紙粘土製の顔とバリ(プラスチックの張り合わせ目)がついたままの
手足とライフル銃。ヨレヨレの服。
おもちゃ、と書きましたが正確にはお土産用の民芸品ですねえ。
そのペルーの方に、その場で聞いてみたんです。
「ペルーやメキシコでは子供たちはこれで遊んだりしてますか?」
その方は少し寂しい表情で
「いいえ。ペルーは貧乏な国です。おもちゃなんてありません。
要らなくなったボロ切れの布を丸めてボールを作ります。それで友達とサッカーをして遊びます。」
物はないけど友達はたくさんいる。
この言葉がまだ僕の頭に残ってますわ。
人形のほんわかした表情を見ると、思いだします。
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