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理解できないものには警戒するよね・・・フランス
30年ちょっと前にフランスのパリ市内にあった、老舗のおもちゃ屋さんを訪れました。木造2階建ての大きなお店でした。
店内には、もちろん日本ではお目に掛かれないデザインの様々なおもちゃたちがありました。少ない予算のなか吟味に吟味を凝らして、
”これぞフランス”的なものをいくつか買いました。
(赤ちゃん用の車のおもちゃは、前に載せましたね。)
そんな中で覚えているのが、「Dr.スランプ アラレちゃん」の人形(当時日本でも売られていました、バンダイの商品)ですな。ギシギシを木の階段を上る途中で、壁に陳列されていたおもちゃ群の中から偶然に目が合いまして。異国の地で旧友と再会したような気分になりましたねえ。
あと、「TAMIYAのスポーツカープラモデル」。パッケージは日本語のままです。驚いたのが値段ですわ。日本だと、定価で買っても1200円くらいのプラモデルが、パリでは5000円くらいになります。(その場で電卓で何度も計算してみました。)おそらく、プラモデルそのものの需要があまりないのと、大人向けホビーということで贅沢品の一つと捉えられていて、値段も高く吊り上がっているのだと、思いました。
ここで買ったおもちゃのひとつに
「Jiu dosselet metal」というおもちゃがあります。
台紙の裏には遊び方の説明書らしきものが印刷してありますが、
当然フランス語なのでサッパリです。
1個3センチにも満たない大きさの塊です。
それにしてもこの形は何だ?!
異様にゴツゴツ感があるし、しかもなんで金属なんだ?
一つだけ赤いのはなぜ?この個数は関係あるのか?
疑問が疑問を呼びましたねえ。
調べた結果、基本的な遊び方はこうです。
①5つすべてを片手に持って、床に軽くバラっとまく。
②赤いヤツだけを手に取って、宙に放り上げる。
それが落ちてくるまでに、床の一つを片手でサッと拾い上げて、
落ちて来た赤いヤツも、同じ手で同時にキャッチする。
③キャッチした二つの塊を再び、床にまく。
④赤いヤツだけを片手に取って、宙に放り上げる。
⑤今度は床の2つを片手で拾い上げて・・・・と、
繰り返していくわけですな。
最終的には、落ちて来た赤いヤツと片手で拾った床の4つを見事まとめてキャッチできれば、1ゲーム終了です。
・・・・お手玉じゃん。
そう。ヨーロッパの「お手玉」なんですわ。
じゃあ、この複雑な形は何だ?
これね、元々は「羊のくるぶしの骨」を使っていたそうなんです。
「世界最古のお手玉」は黒海周辺の遊牧民の遺跡から発掘されているそうで、ルーツはここにあるようです。
長持ちさせるために、その上から金属を流し込んで固めたり、工夫を凝らすうちに現在のようになったみたいです。
元々は羊の骨。へーーーー!ですよね。
お手玉遊びは、イギリスやアメリカにも形を変えて伝わっていまして。
またの機会に紹介しましょうか。
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