エピローグ/色づくように。

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     ◇  3か月間お世話になった、3階の部屋を掃除を済ませ見渡します。  喚起のためにあけた窓からは、ツタの隙間からやさしい風が入り。 私は部屋の中心で、過去の自分が色んなことを感じ考えて居たことを振り返り、 微笑んでしまいます。 「本当におかしな場所」  そうつぶやき、私は一度部屋を見渡し忘れ物はないかと、用心の為に一つ一つ確認をし始めました。 そして一つだけ忘れていました。 「ノート」  引き出しにしまう癖がついてしまっていたのでしょう。 「あぶないあぶない」  次くる子が、戸惑わないように机に置いておかなければなりません。 「これで良し」  ノートを机の中心、この部屋に入って違和感で目に行くように、 私がこの部屋に入ってきたときのようにノートを置こうとしたのですが。  もう一度読んでみたくなり、一から読み返しながら。 やっていなかったことを思い出しました。  そうそれは。 第三章の加筆に私はメッセージを残したかったのだ。 「『これを読んでいる人へ、素直に向き合ってください』っと」  私はそう短い文章を書き終えると、部屋の外からノックの音が聞こえました。 「はい」 「クローラ。お迎えがきましたよ」 「はい」  私は、ゆっくりと3か月間お世話になったドアを開け、 次の世界へと進んだのです。
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