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「私は、売られないのですか?」
「なんども言っただろ。
おばあさんが入院するから一時的に預かって貰うだけなんだよ」
「はい、聞きました」
「なら」
「おばあさんの代わりができない私は、足手まといですか?」
「違う、違うよ。
これは、クローラに広い世界を見せたいっておばあさんのお願いなんだよ」
「わかりません」
「ほんの少しの間だよ。
ばあさんが手術して治ったらまた直ぐに一緒に暮らせるから、ね?」
「……はい」
クローラはとても不服そうにおじいさんの顔に背を向けるようにドアに顔を向け、
おじいさんは短い溜息を吐きエンジンをかけなおし車は動き出しました。
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