プロローグ/そこは天使が住んでいる怪しい建物でした。

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 その言葉に2人は呆然とします。 なぜなら、おばあさんは「私の腰は治らん」と散々言っていたので、 こんなタイミングでおばあさんの嘘が露呈してしまい2人は一斉におばあさんのを見ましたが。 当の本人は枕に顔をめり込ませうつ伏せのまま耳を閉ざしましたが、 医師は話をつづけました。 「悪くなる前に手術しましょう」と言われおじいさんは「お願いします」と言うと、 おばあさんは「裏切者!」と病院内に響き渡るほどの大声で叫びました。  それから2日間。おじいさんはおばあさんを説得し、ようやく入院の手続きに入ろうかと言うときに急におばあさんはクローラに言いました。 「クローラは東京に行ったことないよね?」本当に急な言葉のボールにクローラは唖然とし頷くと、 「広い世界見に行ってごらん」余計に混乱する言葉にクローラはおじいさんに助けを求めましたが。 「おばあさんが言い出したら止められない」インタースクールを通信で修了したばかりの純粋なクローラは、東京の怖い人に売られてしまうんだと、その時に思ってしまったらしく。  おじいさんにそのあとに事細かく説明をしてはくれましたが、 ショックのあまり所々で話が抜け落ちてしまい自分に対して納得する間もなく。  本日出荷されてと思い、あのような歌をうたったのでした。
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