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プロローグ/そこは天使が住んでいる怪しい建物でした。
丸眼鏡が陽気に見えるおじいさんと銀色髪をした少女を乗せた
真っ白なトラクターに茶色の段ボールを詰められたは、
北関東から高速道路を南下し続けること数時間。
ようやく一般道へ降り見えてきた都会の景色に
少女は楽しげに声を発しながら歌いだしました。
「とーきょーにー♪クローラは売られていーくーよー♪」
「楽しげに何を物騒なことを!!」
ほほえましく歌いだした少女の想像だにしなかった歌詞に、
おじいさんは心臓が口から出てしまうほどに驚き、
一瞬ブレーキを強く踏み込むのを
グッとこらえ落ち着かせるために路肩に車を止め、
深く深く深呼吸を始めるとクローラは老人の背中をさすり
大丈夫と心配する当たり、
決して驚かす気はなかったようです。
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