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卒業式当日。 天道は皆と握手を交わす中俺に言った。 「お前に言われた言葉、絶対忘れないからな! 俺絶対プロになるから、応援よろしくな!」 俺は何だか恥ずかしくなって「俺、なんか言ったか?」と、とぼけるフリをした。 天道は驚いた顔を一瞬見せて「前に言ったじゃん、忘れたの?」と言った後、俺がわざとらしく首を傾けると笑って肩を押した。 俺は冗談交じりで言った。「日本代表になれよ! そんでゴール決めたらカメラに向かって俺がお前に言った言葉を叫んでくれ。そしたら俺はたちまち有名人だ」 「代表になれたらな」天道は笑顔のまま名残惜しそうに言った。
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