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自信持てよ!ってガッツポーズで光紀に焦点合わせたら顔真っ赤で口をパクパクさせてマジ魚かよ。大丈夫か?紙袋用意するか?ん?
「坊っちゃま?」
「輝瑠のバカァァ!」
「はぁ?」
なんで俺今暴言吐かれた?
渾身の深山くんスマイルを披露しただけじゃん、何が悪いんだよ。脇役の深山くんでもこんだけ出来るんだからお前も出来るだろって話だろ。いや、本当さっぱり意味不明だわ
何にそんなキレるわけ?
…はっ!まさか恥ずかしさのあまり自分には出来ないコトを俺があっさりやっちまってプライド折っちまったか?
「馬鹿!アホ!あんぽんたぁぁん!」
「ちょっ!坊っちゃまぁぁ?」
ガシャンって椅子倒して探さないで下さいバリに捨て台詞吐いて教室飛び出してった光紀のそのヒロインっぷりに感激だわ。
うんうん。いいね、可愛いね。攻めとケンカしたらそうやって涙散らしながら逃げればいいよ、きっと素敵な攻め様が追いかけて来て『ゴメンな』ってバックハグしてくれるから。
とはいえ、このままあのワガママ坊っちゃまを家出させとくわけにはいかないし、探さなきゃな…どうせ教室出てすぐの壁側に蹲ってんだろうな、ホラ居た。
「逃げるならもっと遠くにお逃げなさい」
「だって先生くるじゃん」
真面目かよ、偉いな。
よしよし、頭撫でてやる。ワガママで面倒くさいときあるけど基本いい子だよな、手は絶対掛けさせないから。
ほんと可愛いな。
「うぅぅぅ…」
「ほらほら戻りましょ?」
腕を引いて、はい、立っち出来たね偉い偉い。
ご褒美に深山くんが教室までエスコートしてあげよう。
流石に腰に腕回すのは女性扱いみたいで光紀が嫌がるから手を引いて、はいおかえりなさい。
「徐々に練習していきましょうね?坊っちゃまがいつまでも人見知りで俺離れ出来ないのは蘇芳家にとってあまりよくありませんから、ね?」
「輝瑠は僕がああいうの出来る方がいいの?」
「もちろんです、坊っちゃまに仕える身として鼻が高くなりますので」
そうすれば自ずとモテるようになるしな!
こんだけ素が可愛いんだからこれが出来るようになれば完璧だ、中等部で存分に練習して高等部に進んでから遺憾無く発揮して、是非とも高等部でイケメンホイホイしていただきたい所存。
「常盤様も御協力頂けますか?」
「え、俺?」
「はい、常磐様にとっても蘇芳家と近しくなれる切っ掛けでございましょ?」
俺は俺で追放回避+腐+常磐と蘇芳に恩が売れる!ほら誰も困らない!俺天才!これで深山くんの人生安泰にまた一歩近づいたぜ!
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