ドキドキ☆聖ホーリアナ学園

めでたく中等部

それにもともとの未来は学園追放なんだから、深山くんを不幸のドン底に行かせない為ならタメ相手に敬語使うくらい何ともねぇわ。

｢そんなにあのチビが大事か｣
｢先程から光紀様をチビチビと言わないで頂けますか？｣

あれはあれでいいんだよ、あのサイズ感が攻めの心を擽るんだから。あ、でも最近やたらと牛乳飲んでるよな…公式設定では17歳で165cmだから今伸びすぎるとヤバい。
社会人×社会人なら高身長×高身長がドツボだけど学園モノならやっぱり受けは小柄で華奢な方がいい。俺の個人的趣味だけど。

｢ﾁｯ…そんなにミツノリさまが大事かよ｣
｢そうですね…は？…え、ちょ｣

待て待て、顔近くない？近いよね？これも威嚇か？俺から光紀を取るな的な？いいじゃんそういうの、うん。牽制するなら光紀が居ない時の方がツンデレ的には都合がいいもんな、うん、分かる。見守る立場としてはこの牽制は普通にメシウマだし寧ろデザートあざっすだけども…

｢と、常盤様？顔が近すぎませんか？｣
｢だから？｣
｢退いて頂けませんか？そろそろ光紀様も戻られますし｣

俺は当て馬になる気はないんだよ、寧ろ光紀のことそういう目で見たことないから無駄なことすんなよ。

｢俺は気にしない｣
｢なんでですか、気にしてください｣

ワザと俺に絡んで光紀がどんな反応するか見たいってか？光紀に、常磐は輝瑠が好きなんだって勘違いされて傷付くのはお前だぞ？それを理解した上でってこと？でもそういうのまだいいから。中坊なら中坊らしく悩んでろよ、俺も男だし光紀も男だ…的な。吹っ切って攻めるのは高等部になってからでいいんだから、マセてんじゃねぇぞこのクソガキ

｢このままお前の大好きなミツノリさまに見せてやるか？｣
｢み、見せるって…｣

ちょ、顎クイすんな？そういう強引な駆け引きはオジサン反対だぞ。なにより深山くんの唇奪おうとしてんじゃねぇよ？この唇はいつかきっと出会う腐レンド(女子)経由の嫁さんに捧げるんだから。

｢俺を殴るか、呼び捨てにするかで止めてやる｣
｢殴れるわけないじゃないですか｣
｢じゃぁ呼び捨てだな？ 響介だ、3秒で決めろよ？｣
｢いや、それも｣
｢3……｣

は？まじで言ってるならどういう種類の牽制ですか？ジェネレーションギャップですわお前らと同じ時の流れて生きてるのにさ。
それならそれで、こっちにだって考えがあるかんな！年の差見せてやるよ。常磐の胸ポケットを掴んで、はい、ポーズ！

｢2……1…｣
｢響介…止めてくれよ｣
｢っ…｣

顔逸らしやがった、つまり俺の勝ちだな！
深山くんの上目遣い＋震える声でお願い攻撃は！
いいだろ？ぐっと来るものがあるだろ？分かるよ、俺が深山くんにこれされたら辛抱堪らんわ。