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どちらが悪いなんてない。
ただ、どちらももう、2人でケダモノに成り下がっただけ。
「分かってるか? お前……ッ、……くっ、」
「な、に―――、あ、ぁあああっ、ぁ、あ」
聞いたこともないくらい、もう「あ」の音しか発することができないのに。それが恥ずかしさを越えて、心地よさの大きさだと知らされる。
昇りつめる感覚なんて、もう何年も体験していない。
そのせいか、早々にめまいがする。
「これ、ナマだぞ……ッ」
「あ、ん。あ、イク……、いっちゃ、う……っ、」
「聞いてんのか? あぁ!?」
「あ、そんなの、……あ、あぁあんっ、」
ちらりと振り返る。
瞳が重なる。
止まらない腰が、頂点を目指すのを止めない。
神経が焼ききれそうな感覚の中、果てを模索しながら口づけの合間に囁く。
――知ってる
私の返事にニタリと嗤う彼に、私は体ごと捻ってキスを強請った。
行きつく果て、壊れるところまで壊れてしまえばいい。
天井が見当たらないまま、高見を目指す体がありえないほど腰を揺らす。
滴る蜜が内ももに張り付くのを感じながら、ぐちゅぐちゅと泡立つ音を聞きながら。
きっと私じゃない誰かの声だと他人事のように感じる中。
人生でこれほど大きな声を出したこともないくらいの大声をあげて、果てた。
ナカに放たれた白いものと同じタイミングで――
だらだらと零れ落ちるそれを、つーっと功太の指先がぬぐい取ってローブに擦り付けた。
功太が中途半端に着ていたものを脱ぎ捨てて、繋がったまま私の乳房を両手で掴む。
あの指先が、ころころと先の果実を弄ぶ。
止まらない痙攣が、送り込まれた白を吐き出してしまうほど、またきゅうっと締め付けた。
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