Answerとは何か

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 「イケたか?」  「い、じ……っ、悪ッ」  「優しくしねぇって、言ったろ?」  言って、ずるりと引き抜かれるそれに、つられて腰が動く。  動いてるぞ、と笑われながら私は今更になって赤面する顔を壁にくっつけた。  今更過ぎて、ハ、と笑いが零れる。  夫と、子供の顔が、今になって鮮明に見えた。  その顔が笑っていて、苦しい。  「あー……、まじか」  「え……?」  「10年でもブランクってないのな」  「え、何……?」    意味を理解するより先、分かりやすく当てこすられた彼の熱が、胸をぎゅっと締め付ける。  ダメ、もう……してはいけない。  過った家族の顔の分だけ、その気持ちが沸き上がった。  それなのに。    「ひゃ……ッ」  回転させられて、転がされたベッドの上。  またがる彼の視線が、私の全身を捉えて離さない。  こぷ、と音を立てて零れたモノが、じわりと布団カバーを濡らす。  たまらず内ももに力を入れると、功太の右手がひざ下にかけられて私の恥じらいをさらけ出した。  「やらし」  「や……ッ、だ、」  「うっせぇ」  「ん……ッ、んぁああっ」  赤く色ずく胸の先を舐めて押しつぶされた。  濡れて白に染められたそこに指先が差し込まれて、ぐちゅぐちゅとまた音を立てる。  「やぁああっ」  「悪いのは、俺だけだ」  「ち、……んぁっ、ち……がうッ」  「違わない。忘れるな優花。俺だけが悪い。だから――」  ――今日だけは、温かい布団で一緒にいてくれ  さっきよりも熱いモノが、私のナカを侵食する。  でもそれが、私の傷を内側から治していく。
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