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「はじめまして、私は店長の椎名です」
お店の一番奥、
カウンターの中のこじんまりした
机を間に挟み黒髪美人は自己紹介してくれた
店長?!
若いぞ!私より少し年上位なのに、
まさかの店長!
ビックリした顔を隠せるかと、
私は会釈をした、、
けど、次に目があったときの表情で
確実にバレてるって、分かった。
「いいけど、
えーっと、うちは月曜日定休日なんだけど
週何日出来ますか?」
通勤距離や希望時間やらを記入してある箇所をボールペンでトントンしつつ私を真っ直ぐ見つめる、、目力が強すぎる!
っていうか、いいけどって言った、
ハッキリゆった、怖いよ
「えっとお、特には、、」
しどろもどろになりながら答えると
「じゃあ、基本月曜日お休みでほかはこっちの都合で週1か週2のお休みでどうでしょう?」
「大丈夫です。」
そんな過酷な職場じゃなさそうだし
特に他の用事もないから、
そんなことは気にしない。
「制服とかないから好きな格好出来てくれていいから、あとでエプロンは用意しておきます」
サラサラとエプロンと余白に書き込み
「いつから来れます?」
聞いてきた。
ん?
これって即 採用って事?
「いつでも、大丈夫かな、、はい。」
そう聞くと
ちらり、と私を見て机上のカレンダーを見た。
「じゃあ、来週の火曜日からお願いできます?」
今日は土曜日、よかった!!
明日からって言われなくてなんだか安心した。
それから、主に接客と店内掃除だという仕事内容を説明されて
私は無事に席を立った。
「失礼しましたー」
か細い声で挨拶をして出ていこうと歩き出すと
「来週からよろしくー」
思ってもいない優しい言葉が帰ってきた
振りかえって見てみると
座ったままなんだろう
カウンターからにょきっと高く手を上げてビシッと 挙手。
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