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「何さわいでるのー?」
陽気な声で愛さんがコーヒー片手に
裏のドアから入って
店長と私を交互に見て
「幸ちゃん、、、何やらかしたの?」
聞いてきた
「店長がちゃんと説明してくれないんです
なんかぽんって出てくるし
動いてたし
私がなにかしろっていうし
何が嫌なのかわかんないし
何かやっちゃったみたいなんですけど
何しちゃったのか
分からないんです」
必死でここまでいうと
愛さんは、店長の方を見て
「で、土下座?」
顔をかしげた
あ、
それは違う
私が勝手に下に座り込んでいるだけ
なんだけど、、、
「それはなぜだか知らないわ」
そうでしょうねぇ
エイっと 立ち上がると
店長は愛さんに
「飯田さんが持ってきたのに
ついてるから断ったら
藍山さんが約束していたの」
、、、秒で終わった
何この話?
「すずちゃんも幸ちゃんも
それ、さっぱり解んないよ?」
ニコニコしながら愛さんは椅子に座った
あぁ、ちゃんと話のわかる人が居た
「ですよね?
わからないですよね?」
味方が居てくれて私はうれしい
愛さんが入ってくれて
やっと会話が出来る気がする
けど
店長はだまったまま
愛さんは
ニコニコ待ってるまま
あれ?
え?私が話すの?
分からないのは私のはずなにの
どうやら
いきさつを話すのは
私の役目らしいので、
飯田さんが来て
持ってきた観音様の話をして
店長の電話の件と
私が見た不思議な現象と、、
話途中なのに
愛さんは
「あー、幸ちゃん見えるんだぁ
いいなぁ、私に見えないんだよねぇ」
歓喜の声をあげた
見えるとは?
「ののさま見えたんでしょ?
どう見えた?」
楽しそうに聞いてくる
ののさま?
あれはののさまっていうものなの?
「観音様からぽんって、
二人になりました」
目眩でもしたのかと思ったもん
「くぅー、
いいなぁ、
私にはボャーッとしか
こう、霞みたいなもやもやって、、、」
手を動かして説明してくれた
そっか、皆見えるものなのか
へーそうか
「で、店長何か怒ってるんですよ」
愛さんに判ってもらおうとすると
「怒ってるの?なんで?」
店長にくるりと向いて
やっと聞いてくれた
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