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はて、
私は和雑貨のお店のアルバイトに応募したはずなのに、、、、
もう一度確認してみたけど、
住所は間違って無い
アンティークRin、、店名も合ってる
まあ、和雑貨店なのにおしゃれな店名だなー
なんて頭の片隅では思ったけど
私の目の前には
どう見ても重厚なる構え、
ダークな空気をかもし出している
モスグリーンのドアが来店を待って開いている
さて、どうしたものか、、、
入るか
帰るか
そんな風に迷っていると
暗めな店内からスッと女の人が出て
「いらっしゃい、どうぞ中、ごらんください」
と、声をかけられ
手に持っていた鉢植えを店前に置くと
動けないでいる私を見据えた
「、、っえと」
どうするか決めかねていたわたしは
即座に反応できず
もじもじしてしまった
「もしかして、面接?」
「、あ、はい。」
しまった、
バレてる。
、、いえ、って言えなかった
「中へどうぞ」
そういいながら
長い黒髪をなびかせて
先に店内に吸い込まれていってしまった。
少し間をおいて私も後をついていくことにすると、
店内は思ったより素敵だった。
暗めな店内にステンドグラスのテーブルライトやキレイに並んだグラス類、
きゃしゃな感じのティーセットや陶器の小さなアンティークドール
いい感じの流木に観葉植物
ガラスの瓶にはドライフラワーや木の実が
順番に色ごとに分類されてる
なんか美味しそうな赤い実とか
あれ、食べられるのかなー、
そんなことを考えていると
「お待たせ」
奥からわたしの送った履歴書を手にさっきの女の人が出てきた。
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