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走れ走れ。
もう走りたくない。なんで走らなきゃいけないんだ。やっぱりやめればよかった。なんでこんなことをしてるんだろう。後悔したって遅いのに。僕は自分をバカだと思った。
呼吸する。ただそれだけのことなのに今はこんなにも苦しい。喉の奥を擦りむいたようで痛い。ずっとむせそうが続く。
もう嫌だ。体中が酸素を欲しがってる。なのに乾いた空気は気道の粘膜に貼りついて渋滞しているようで本当にもどかしい。
大きく大きく吸い込んでいるけど、まるで肺に届いていないみたいだ。ぜんぜん進んでいないんじゃないのか。それでいて熱い息のかたまりを吐き出さなきゃらなず。どちらも譲らず押し合いへし合い。勘弁してくれ。苦しい。あー苦しい!
でも心のどこかでかすかにだけれど、ずっと走っていたいとも思ったんだ。
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