第壱話 生徒会親衛隊総隊長をしている九条 桜邏と申します!

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_回想_ 「うっうっう・・・あ、」 「?如何したのぉ?」 うっうっうっと、声を漏らしていた桜邏が急に何かを思いだしたかのような声を上げ、3人が一斉に桜邏へと顔を向けた。 「あ、あははー、愛しのツンデレショタ・・・副隊長に言わなきゃいけないこと思い出しちゃってー・・・連絡していーですか?」 桜邏が言い直したツンデレショタというのは、副会長の清水 彩貴で、2人が揃うとどこでも夫婦漫才をしている(両方無自覚)。 「えぇ、いいけど・・・どうかしたの?」 「い、いえ。でも、少し・・・」 ーprrrrrrprrrrrr 『もしもし?如何したんですか?隊長』 「あー、アヤちゃん?今日の会計様と書記様2人の仕事、親衛隊の子達とは別で3割り方貰ってきてくれる?」 『いいですけど・・・でも、2人分でしたら、普段の倍以上の仕事をしなきゃいけなくなりますよ?でもまあ・・・隊長なら小時間で出来ますよね。』 「んっふふー!もし時間がかかりそうだったらアヤちゃんも手伝ってねー?」 『・・・・・・・・・はあ。分かりましたよ。それでは』 「うん!バイバイ!」 ーツーツーツーツー 桜邏が電話し終わると、疑問に思ったのか瀬翔が質問した。 「アヤちゃんって誰のことかしら?桜ちゃん。」 「んえー、瀬翔先生もう物忘れはじまった?さっき言ったでしょ?生徒会会長親衛隊副会長の清水 彩貴って言うかわいー子」 「そおなのねぇ・・・。桜ちゃんはその子のことが好きなの?」 ──好きかそうじゃないか・・・そう言われると好きの部類に入るけど、勿論それは恋愛感情ではなく萌的感情なんだよなー・・・あと、ショタボがステキってだけだし・・・ 零舞と珠は、その質問に何故か固唾を呑んだ。 勿論、その質問した張本人は、単に気になったのではなく、電話中に桜邏がした可愛らしい顔に惚れたと思われる零舞と珠の面白い反応を見るためだった。
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