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とある会社で働いている炭野健は上司などのストレスを発散するために、競馬に毎日通っていた。ただし競馬だけではつまらないと思い、とうとう宝くじに応募した。
「えっと、この2032-5634を買います。」
「あいよ」
そして待ちに待った結果発表の日。炭野健は自宅のテレビをつけて、自分の番号が出てくるのを待った。
「では、まず10億円を手にする方は誰でしょう!」
効果音とともに、数字が出てくる。
「.........え?」
炭野健は何度も目をこすった。これは夢なのか?
なんと、その数字は2032-5634___炭野健の買ったくじの番号だ。
「いいいいいいよっしゃああああああああああああ!」
炭野健は叫んだ。とても興奮していると同時に、とても幸福感に満ちていた。
45歳。独身の一人暮らし。パワハラ上司がいる部署に運悪く入ってしまい、残業代がないブラック企業。今まで自殺しようかとどれくらい悩んだことか。
いままで生きていてよかったと初めて炭野健は思った。
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まず炭野健は会社を辞め、新しいゲームを買い、政府に金にモノを言わせ、大統領までのぼり詰めた。貧しい人には金を与えいろんな会社のパワハラ苦情を聞き、そのパワハラ問題を金で解決していった。
とある日の午後。
「炭野健大統領はだめだ!ほかの新しい人を探せ!」
「炭野健大統領を許すな!」
「炭野健は残酷大統領だ!」
いきなり炭野健の自宅の周りでデモをおこされた。
「.....................は?」
炭野健は吃驚(びっくり)した。今まで言い行いをしていた俺が?
「は?なんでだよ!俺はちゃんと貧しい人には金を与え、パワハラ問題も解決しただろ?なんでだよ!」
約100万人の大衆に炭野健は大声で聞いた。
「だって貧しい人だけ金ばっか与えるからそいつらが威張ってウザいんだよ!それをパワハラでストレス発散しようとしたら力づくで止められるんだぜ?あんたサイテーな大統領だよ!」
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