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学校を卒業して、働き口を探し始めるが「なんの職業もスキルもない奴はうちでは雇えない」という理由で、いくとこいくとこ不採用を食らう。
給料は安くてもいい、ボーナスや残業手当てもいらない。休日出勤もやる、どんな汚れ仕事も文句をいわないと、何度も頭を下げるが、結局、雇って貰える場所などなかった。
少年はこうした人間社会に復讐を果たすべく「学習」スキルがないなりに魔道書を読んで必死に勉強した。
属性魔法は火属性なら上位魔法なら爆発を起こすことが出来、水属性なら大規模な水害が起こせる。地属性なら都市直下型の震災を起こすことも可能だが、自分も巻き沿いになるので、他の魔法を使うことにした。それが毒属性の魔法。
即ちウイルスを感染させる魔法であり、これを上位魔法まで使えるようになると、パンデミックを起こすことが可能になる。
少年は覚えた毒属性の魔法を発動しようとするが「魔法」のスキルも「魔法使い」の職業もないので、不発に終わってしまう。
「駄目だ。魔法が、発動しないっ!」
自分には「復讐」スキルすらないのか。ここまでやって駄目ならいっそ自分で死んでしまおうと、自宅に戻り、手首を切ろうとするが「自殺」スキルもなかったようだ。リストカットに失敗する。
少年は、食うや食わずの生活を続けていたので、極度の空腹で、ぱたりと倒れてしまう。
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