プリンは誰の手に

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 俺の名はタカシ。小学六年生だ。 今、給食の時間でプリンが余り、誰が貰うかという話になっている。  5人がプリンが欲しいと名乗り出て、じゃんけんで決めることとなった。俺はその5人の中の1人だった。  俺はプリンが大好物で、ご飯にまでかけちまうほど好きだ。だからこそ、このじゃんけん負けるわけにはいかないな。 「最初はグー。じゃんけんぽん!」  その掛け声と共に、5人は一斉に手を前に突き出した。  3人はチョキを出し、2人はグーを出していた。  勝った者は喜び、負けた者は落胆して自分の席に戻っていく。  俺はグーを出していて、最初の戦いを勝ち抜くことに成功。    よし! 次勝てばプリンは俺の物だ!  次の対戦相手に目を向ける。そこにはユウタという名の男子が立っていた。  一呼吸置くと、すぐにじゃんけんは始まった。   「最初はグー、じゃんけんぽん!」  俺の出した手はチョキ。相手は……パーを出していた。 「よし! 勝っ──」
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