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「異世界召喚を行なってくれ」
国王である父上が神妙な面持ちで神官達に頼み込んでいた。
突如現れた魔王によって世界の半分以上が征服された。
名のある戦士達は次々と殺されてしまい、この国・・・いやこの世界で魔王と戦えるのは第三王位継承者で姫騎士との異名を持つ私くらいになってしまっていた。
異世界召喚はどんな者が召喚されるかわからない。下手をすると今の魔王以上に恐ろしい者が召喚される可能性だってある。
それでも父上は私1人を魔王討伐に向かわせたくは無かったのだろう。
私も神官達も異世界召喚に反対は無かった。この世界の為、魔王討伐は必ず成し遂げねばならない。毒を以って毒を制す、手段を選んでいられる状況では無かった。
夜明けと共に神官達が呪文を唱え、異世界の扉が開かれていく。
これから始まる魔王討伐の旅は、私の想像を遥かに超える旅となるだろう。
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