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第2話 桜の出会い
本日はお日柄もよく。という感じのお天気だ。
麗かな春。という言葉も似合う。
僕の誕生日パーティーは今日の午後3時から。
姉さんの趣味でティーパーティーをする予定になっていた。
実は誕生日パーティーは1回じゃない。
来週にもパーティーがある。
そっちは昔で言う元服式。
親戚だとか関係の深い物の怪だとか、式神だとか代々仕えてくれている人達だとか、たくさんの人が招かれる。
今日のティーパーティーは内輪の気楽な集まりで。
家族と親しい人たち10名ほどが集まると聞いてた。
服装も和服じゃなくて普段着でいいし。
そしてパーティー前の昼食は、母さんが大好物を用意してくれるはずだった。
昼食の前、僕は少し早めに自室を出た。
日本庭園な庭には、御門家自慢の桜があった。
ソメイヨシノ。白い桜と水色の空。
癒される配色だ。僕の一番好きな組み合わせ。
僕は桜の方へ歩いた。
桜の下には、知らない子が立っていた。
白髪・・・銀髪だろうか。
色白の少年。ヒマワリのような色の服を着ていた。
僕が近づくと、その子が振り返った。
水色の瞳。今日の青空みたい。
なんてきれいな瞳だろう。
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