桜の出会い 2

1/1
前へ
/16ページ
次へ

桜の出会い 2

 ザッと風が吹いた。  風に乗った花びらが2枚、銀髪に乗った。  花びらを乗せたたま、銀髪が揺れてキラキラと光った。  綺麗で可愛い。  お耳も可愛い。  キツネかな?イヌかな?ネコ?タヌキ?  見たことあるケモミミの物の怪の、誰とも違う気がするけど。 「こんにちはー!」  にぱっと笑ったその子の後ろで、しっぽがパタパタした。  わー。もふもふ。触りたい。 「もしかして、疾風(はやて)くんですか?」  ニコニコして訊かれたので、僕もつられて笑顔で返した。 「うん。君は?」 「オレ、佳月(かづき)って言います!」  ますますしっぽがパタパタだ。  絶対、ふわもふ。  触ってみたい。  目が釘付けになった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加