1. 年下の彼

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 体の中心がひくつく。息が上がり、体温が上がる。  八田くんが欲しい…彼はそれを察しているかのように、あてがいながら「いい?」と聞いてきた。私はこくん、と頷いた。  大きく開かされる場所。少しのためらい。まだ、こうなって1ヶ月と少しだもの…まだ手札を全部見せては、ダメ。  ゆっくりと入り込む、彼自身。内側の皮膚が彼を捉える。感覚、敏感になる…鼓動まで伝わってきそう…。  八田くんのため息。耳元で囁かれる言葉が甘くてキュンキュンする。  ゆったりとした律動に、思わず腰が浮き、八田くんが顔をしかめる…額に浮かぶ汗。  触れ合うお互いの肌とその温もりが、今は安らぎよりも快楽を優先させる。  前後に腰が揺れて、自分のあげる声がまるで自分の声ではないように感じるこの、ひととき。理性、木っ端微塵…。  本能のままに感じてる顔を全部見られながら、大好きな人に激しく突き上げられる…。それだけで気持ち良さが倍増だった。 「エリカさん…超エロい…声、ヤバイよ…」  八田くんが狂おしそうに私を見つめ、身を屈めてキスしてくる。 「ん…」  絡めあう舌と舌。激しくて、優しくて、蕩けるのが止められない。  舌の動きと下半身の動きが連動して、私の中心からさらに蜜…あふれる。 重 ねる体、重なるリズム、重なる律動。お互いに高め合う。締め付け、緩めるリズム。深く、抉られる快楽…。  八田くんが頂点に達するのとほぼ同時に私の腰が反り上がった。  気がついたら部屋は真っ暗で…隣からは八田くんの寝息が聞こえてた。あんまり気持ちよくて、しばらく2人とも離れられなくて…汗ばんだ体で抱き合いながら、会話を楽しんで、気がついたら寝ちゃってた…?  八田くんを起こさないようそっと起きて、脱がされた部屋着と八田くんのタオルを拾い、洗濯機に放り込む。  水を飲んでベッドルームに戻り、そっと八田くんの横に滑り込む。 「ん…エリカ、さん?」 「ごめん、起こしちゃった」 「ん…だいじょぶ」  彼の腕が私を背中から抱き抱える。筋肉の感触が心地良い。そして首にかかる、彼の息…。ずっとずっと、一緒にいてね…。  失いたくない、八田くんのこと。もう、失う、と言うことを体験したくない。  ずっと好きでいてくれたらいいな…。八田くんの腕にすっぽり包まれて、私は眠りについた。
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