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「おなご、ってオレは女じゃないけど?」
このへんな男は壮大な勘違いをしているみたいだ。っていうか誰だよ、こんなめんどくさいヤツを呼んだのは?オレじゃないからなー。助けは呼んでないし。
「何を言う?証拠を見せてみろ?」
彼はそういうとオレの股間にファーストタッチしたのだ!なんの断りもなく!こらっ、お前流に言ったら無礼であろうが。
チーーーーーーン ♪
触っただけでそんな効果音は出るわけがないが、彼はものすごく驚いた顔をする。
「左様な可愛げな顔でおまけに華奢で、金的急所を持ってるとは、紛らわしい」
男は謝る事はなく、寧ろオレを責めるような言い方をした。
「ってか、アンタ一体誰なんだ?助けてくれたのは有難いけど、オレを女に間違えるとかないだろ、フツー」
ムッとしたまま尋ねれば、男はさらに信じられないことを言ってみせたのだった。
名前…なんだが、とんと思い出せぬ。一体全体、私は何者なのか、おぬしに聞きたいくらいだ!
ええええーーーーーー!?
こうして、オレはバイトの帰りにとんでもないヤツと出会ってしまったのだった。
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