またね。

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葬儀も終わり洋子は娘さんとしみじみお話をした 初めてまん吉さんのことを詳しく聞いた気がした まん吉さんは集団就職で東京に来て寝食も惜しんで働いて働いて働いて一代で中小企業の社長になったのだそうだ 娘さんが気持ちの良い人柄で働き者なのはまん吉さん夫婦を見ていればそうなるのは当然だと思われた 最後に娘さんから 父のノートの最後のページ には、私より先に洋子さんへありがとうと書いてありました 本当に良くして頂いてありがとうございました と、深々と頭を下げられた 洋子もこの仕事をしていて寂しくも一番ありがたいと思う瞬間である 良かったです。 少しでもお役にたてて。 まん吉さん、またね。 また、お話しましょう。 洋子ですよ、覚えててくださいよ。 洋子は心の中でつぶやくのだった
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