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ひいばあちゃんが死んだ。
私とケンカをした、3日後に、ひいばあちゃんが死んだ。
「もう危ないかもしれない」
ばあちゃんからママにそんな電話がきたのは、死ぬ前日。
もう会えなくなるから、と親戚を集めてくださいなんで病院側から言われたらしい。
病院に着くと、ひいばあちゃんは目を閉じ、ただ心臓が動いているだけの状態だった。
ばあちゃんは泣いていた。
ママももらい泣きをしていた。
私はどうしてか、涙を流せなかった。
さめざめとした気分、というのはこのことなのかな、と思う。
だって、ばあちゃんに泣く権利なんかないもの。
そんな人の涙を見ると、なんだか私の涙が汚されそうで、泣くに泣けない。
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