星に願いを

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病室で何気ない会話をしながら、未玖の手を握っていた。空いた手で布団の上から優しく大きなお腹を撫でる。 「もう出てきてイイぞ」 うまくいけば今日中に産まれるだろうか。 先程の検診ではいい具合に準備が進んでいるという。 その証拠に陣痛の間隔が狭くなり、未玖の表情が次第に険しくなる。 お腹の子は我慢してくれていたのか、オレが病室に着いて数時間もしないうちにいよいよと動きだした。
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