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ワタシが命を持っているように、病もまた、命を持っている。
ワタシが生命活動を停止すれば、病の命も失われる。それは当然のことだ。
ワタシの体を蝕むその病。それは、進化する病であった。
自らが生きる環境を改善するために、その病は、ワタシの体内を好き勝手にし始めたのだ。
その病は、ワタシの体内にあるモノを破壊し、体内を酷く汚染していった。
苦しかった。辛かった。痛みが走り、傷痕が癒えないこともあった。
ワタシは、この病に殺されるのだろう。
諦念を抱いたワタシは、静かに、じっとその病と共に、死を迎える覚悟を抱いた。
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