病と命と

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 は、後は自然消滅を待つだけになった。  ワタシの体内環境が健康になったことで、はその環境に適応出来なくなったのだ。  今、ワタシの体内では他の病原体が力を伸ばしているが、それは問題のほど悪質ではない。むしろワタシの体内環境を改善することにも使える、良質な病原体だ。  ある日、が言った。に名前を付けよう、と。  名前。何故だかわからないが、ワタシはすぐに名前を思いついた。  と名付けよう。  ワタシを長きに渡って苦しめた、恐るべき病。  ワタシの体内を破壊し、汚染し、傷痕を残した、進化する病、。  その生命活動も、あとわずかで終わるだろう。
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