はじまりのはじまり

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後ろを振り向くと、カメラを持った佐伯さんがそこに立っていた。 「何がですか?」 「あの男の子のことが好きなんでしょ?」 「な、何いってるんですか」 「分かるよ。だって、俺いつもほのかちゃんのこと見てるから。」 この人は女子の扱いが分かってる。 そういえば喜ぶって思ってるんだろう。 見上げるくらい高い身長。 この人の発言にはいつも、ドキッとさせられる。 にこりと笑う佐伯さんが夕陽をバックに私の写真を一枚撮った。 「うん。可愛い。」 カメラの中の私に佐伯さんはそう言うと、再び私に目を向けた。
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