ゲーム離れFINAL

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ゲーム離れFINAL

僕はゲームが大好き人間だ。これまで何度も何度もゲームを手放してきたが、また買い戻す癖があった。 心底ゲームが好きでもはやゲーム中毒者だった。 しかし、僕にも夢があってそれを追いかけるためにはゲーム機は邪魔だった。 生活の全てをその夢に注がないと到底成し得ない夢。だからゲームが邪魔だったのだ。 数日、数十日、半年、悩みに悩んでもう買い戻さない覚悟でゲーム機を手放した。 つまり売ったのだ。そのお金も全て夢のために使おうと思った。それが正しいと分かっていた。 しかし、手放した数日後に禁断症状が出た。 ゲームがやりたくてやりたくて仕方がなかった。 ストレスが溜まってゲーム内で人を殴りたかった、撃ちたかった。 しかし、もうゲーム機はない。買い戻すことも出来ないように工夫をしてしまった。 苦しかった。物事にはなんでも禁断症状があるが、コレもそうだろう。 しかし、禁断症状を乗り越えた十数日後、ゲームを忘れ夢に向かって僕は走っていた。 「乗り越えた~!」 部屋で僕は咆哮した。喜びの咆哮である。 ゲームは時間泥棒だが快楽はある。しかし、度が過ぎればそれは毒になる。 この青年はタバコのニコチンの様な禁断症状を乗り越えたのだ。 後は全てを夢に向かわせるだけ。 青年の目は輝いていた。自分でも出来るんだと自信もついたのだ。 人間、やればできるんです。それをやっと実感した青年だった。
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