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──ちょっと、本当になんなのよ。昨日、何かあったっけ？残業して帰ってきたら航希がビール飲みながらチャーハンを作ってたから、それを食べて、お風呂に入って、ベッドに入って……。
「……わたし、何かしたっけ」
エアコンから吐き出されるひんやりとした風が、リビングを少しずつ快適な空間に変えていく。ソファーに腰を下ろして少し考えてみたけれど、特に思い当たる節はない。
──まあいっか。シャワーから戻ってきたら、機嫌も直ってるでしょ。
それより、こんなに暑いけど何を着ようか。買ったばかりの半袖のカットソーがあったな。まだ航希にも見せていないし、あれでいいか。
付き合い始めて7ヶ月、同棲を始めて2ヶ月半。可愛いって思われたい気持ちは──やっぱり、ある。口に出してくれなくてもそう思っているときって、ずっと一緒にいるうちになんとなく分かるようになってきたしね。
そう思うと楽しみになってきた。早く機嫌を直してもらわなくちゃ。わたしはそんなことを考えながら、ドライヤーをかけるために洗面所に向かう。
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