家族

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スースーと安らかな寝息を立て しっかりと 俺の胴にしがみつき 新はぐっすりと寝入っていた。 ちょっとびっくりしたなぁ。 まあ。弱ってたにしろ新が泣くなんて。 なんかあるんだろうなとは思ってたけど。 新の口から親の話が出た事は無い。 たまにおじいちゃんおばあちゃんの話を するくらいで。 ガキの頃からアメリカの親戚んちに遊びに行くだの 大学も向こうだの。 金持ちなんだな。とは思ってて。 英語ペラペラでイケメンでスタイル良くて頭もいい。 順風満帆!ってイメージ。 でも。 金だけじゃ埋まらない物ってあるよな。 寂しかったのかな。 もしかしたらずっとひとりぼっちだったのかも。。 初めて出来た家族。 ・・初めてかぁ。。 もしかしたら 俺以上に臆病で。 この生活を失いたくないって恐れてたのかな。 風邪が感染るからって心配し始めて もう 今更だろ。そうなったら看病して貰うからって 言って やっと安心して。 珍しく甘えるようにしがみついた。 いつも俺の事ばかり考えてる。 そんな新が求めてた物が家族だったなんて 全然気づきもしなかったな。。 俺が悩んでた時 自分だって涼の事全部は 理解してあげられないって言ってたけど。 新はわかろうといつもしてくれる。 実際によくわかってくれてるし。 じゃあ。俺は。。
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