作品世界における「家」の役割。

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作品世界における「家」の役割。

「Rebirth-I」から始まる色々な僕の作品には、家という単位の集団が多く登場する。  白羽、覇久磨、忌方、断溝、大瀧、陽絵、四方、積島、禍野、「六崎橋」、などなど。  それらは全てが特定の能力や役目を受け継いでいることが大多数で、日本における基礎となる霊地を支える人柱の役割を担っているのだ。  しばしば、彼らは土地の守護者となって街を襲う怪異や事件と向き合うのだけれど、その人間の有り様を描き出そうというのが、僕の展開する「ろくしきボックス・プロジェクト」とでも言うべき作品の全体像だ。  そこには基本的にタブーが存在せず、あらゆるものを取り入れて昇華してしまうのが僕のやり方なので、世界観がちぐはぐになりかねない。  故に、そのバラバラ加減を引き締める存在として、家が登場するのだ。  世界観を大きく見れば、実際は日本だけでなく、世界各国で同様の集団は存在しているのだけど。  例を挙げれば、殺人鬼集団「ウィンガード」や、真王祖「朧」、魔伝師一家「フェルルーサ」、予言者一族「フォルーシャス」などなど……。  貴族階級というのも存在してはいるものの、異能世界に於いてはほとんど力を持ってはいないのだが。  さらに人間以外の存在まで含めると、流石に把握しきれない部分が出てくるが。  最たるものが「座敷童子・真宵家」と「ネフィリム」だろう。  正確には家ではなく、苗字に持たされたブランド、といった感じなのだけれど、まあ大差はない。  どうしたところで、関わってこない世界も存在するので、全てを描ききれるわけでもないんだけどね。
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