7.入院生活3日〜4日目

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7.入院生活3日〜4日目

幼児さんたちと屋上にお散歩に行った。  靴を隠して遊んだり、こおりおにをして遊べ た。 靴を隠して遊ぶゲーム(車椅子の子供たちへのかくれんぼの代用)の時に鬼をやって、幼児 さんと数を数えて待ったり、幼児さんをタッチ したりして楽しかった。 午後はまた幼児さんとビデオゲームをした。 私はゲームが苦手で、幼児さんたちはゲームが上手すぎて、私は幼児さん3人に負けてしまった。 しかも、「お姉ちゃんなのに、なんでゲームで きないのー?」と6歳の男の子に言われて、小さ い子はお姉ちゃんイコールなんでもできる、っ て思っているのかなーと思った。 次の日、プレイルームで肢体不自由施設のお誕 生会があった。 先生たちが作った創作ビデオ(幼稚園の年長さ んへの卒園祝い)をテレビで見たり、ケーキを 食べた。 ビデオを見て、みんなや小さい子たちも病気と 闘っていることを知り、自分が部屋の友達関係なんかで悩んでいるのが、なんだか馬鹿馬鹿しく思えてきた。 お誕生会をしているうちに、みんなと居るのに 違和感を感じなくなった。 夜になって、母が面会に来た。  病院のロビーで売店で買ったジュースを飲みなながら、手術をやるのか辞めるのかの話し合いをした。 私はその時には、幼児さんと遊んだり集団生活 をするのが楽しくなっていたので、正直どちら でも良かった。 母はネットで、骨延長のリスクを調べていた。 骨延長には、器具を入れる際に感染症になった り、骨が上手く伸びずに1年半以上の時間が必要 だったり、逆に伸びすぎて再手術が必要になっ たりすることがあるというのだ。 そのことがあり、母の中でも辞めて欲しいと考えていたそうだ。 だが私と母が辞めたいと思う気持ちがなくなっ ていたので、母はどうしようか悩んだ。 また私は、もしかしたら明日また悩むかもしれ ないと思っていたので、その日は話し合いを切 り上げることになった。
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