第14話 悪徳医師を守れ!

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理事長の覚悟の眼差しに兄も了承せざるを得なかなった。 理事長にエンジェル役をしてくれるのはありがたい。 しかし不安材料もある。 それは理事長に戦いの経験があるのかだ。 理事長はどちらかというとスポーツは苦手な方だ。 ましてやボクシングや格闘系はやったことがない。 それでも兄の強化グローブなら、理事長のような初心者でも雑魚程度なら蹴散らせる事ができる。 だが刺客はそうはいかない。 特にラミアなんかが来たら、危険度が増す。 鍛えさせるにしても今からでは間に合わない。 そこでバタフライドローンから映る理事長とウロボロスと戦ってる映像を見ながら、私が指示を出す事にした。 理事長はよくやってくれた。 たった2日間でエンジェルがよく使う技名をみっちり頭に叩き込み、戦いに挑んだのだから。 それでも常に身体を鍛えていない為か、スタミナが切れるのが早く、すぐに息が切れてしまった。 そしてラッキーの凶弾に倒れ、囮がバレてしまった。 万事休すか…… しかしこれは想定内の出来事であり、それに対処できるよう手は打ってあった。 「動くな」 ラッキーの後ろからドス黒い声が聞こえ、その瞬間、奴はそのまま動かなくなった。 奴の背後には桐生先生が立っていた。 理事長1人では心もとないので桐生先生にも前線に出てもらうことにしたのだ。
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