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「俺の指示通りに動け。それ以外で下手な動きをしたら、お前の首をちょん切るぞ」
桐生先生は剥き身でた仕込み刀をラッキーの頭に向けて、奴の動きを封じていた。
「い、いいだろう」
最早、ラッキーは従うしかなかった。
「よし、まず銃に入ってる弾を抜け」
「分かった」
ラッキーは手に持ってたリボルバーのシリンダーを外すと弾を全て地面に捨てた。
「全て捨てたぞ。さぁ、次はどうする?」
ラッキーが次の指示を待ったその時だった。
上空から一機のヘリコプターが仲間達の下に現れた。
するとラッキーの目の前に梯子が吊るされた。
「おっと、残念ながらお迎えの時間だ。俺はこれから叱られにいくよ」
ラッキーは勝手に動き、梯子に手をかけようと歩き出した。
「待て!」
桐生先生はすぐに引き止めようとしたが、ラッキーは瞬時に後ろを振り向き、腕を伸ばした。
すると袖に隠していた拳銃が出てきて、瞬く間に桐生先生の顔面に銃口を向けた。
「これで五分五分だが深追いはしない事をオススメするよ」
ラッキーはそう桐生先生に言いつつ、梯子を掴んだ。
そしてヘリコプターは動き出し、東京の闇へと消えていった。
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