第14話 悪徳医師を守れ!

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身体が痛い程痺れた。 健康ランドにある電気風呂とはレベルが違っていた。 警棒が私から離れた瞬間、動く力は最早、皆無に等しかった。 ――バタン…… そして身体は自然と地についた。 幸いにも意識の方はあった。 恐らく兄の防弾スーツのお陰であろう。 しかしそれでも動く事ができない。 痺れて立ち上がることすらままならない有様だ。 スタッグスカルは私の方を見ていた。 ドクロのお面で素顔は見えないが、余裕をかましてるのだけは分かった。 奴は私に背を見せ、意気揚々と坂代のいる車へと近付いた。 悔しさが募る中、私は必死になって考えた。 だが肝心の身体が動けないとあっては、これ以上、戦うのは無理だ。 だけど………… 私は最後の力を振り絞って、翼を広げた。 そしてスタッグスカルに気付かれないように飛んだ。 勝負は一度っきり…… 私は猛スピードをつけて、スタッグスカルに突進した。 「えっ?」 スタッグスカルは後ろの異変に気付き振り返った。 だがその時にはもう遅かった。 ――お返しよっ! イカロスの翼はスタッグスカルのお面に直撃した。 ――パリーンッ!! 鹿のお面はバラバラに砕け散り、奴は瞬く間に仰向けになって倒れた。
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