第14話 悪徳医師を守れ!

22/29
前へ
/383ページ
次へ
翌日…… あれから私の身体は麻痺して動けず一度、病院で診てもらう事となった。 幸い、命に別状はなく、後遺症は残らないと言われた。 だが、防弾スーツを着ていなければ危ういところだったとも言われた。 坂代はあの後、無事にフェリーに乗せられ朱花市を出た。 これでウロボロスの魔の手から逃れられる事になるが、この先に待ってるのは極寒の地での精神医療…… あそこから這い上がるのは到底、無理だろう。 その後、私はすぐに退院できたが理事長は違った。 ラッキーが去った後、彼女はすぐに救急車によって病院に運ばれた。 こちらも命に別状はなかったがあばら骨が数本折れてて、2週間の入院を余儀なくされた。 「学校には集団リンチにあって、絶対絶命のところをエンジェルに助けられたとでも言っておくわ」 理事長は思いの外、至って元気だった。 私はホッと胸を撫で下ろしたが、これっきりにしてもらいたいと切に願った。 「私の苦しみを知りたいのはよく分かりました。だけど、私は理事長のサポートのお陰でエンジェルが成り立ってると思います。だからもう無茶な事はしないでください」 私は理事長の手をしっかりと握りしめた。 「ええ。本当にごめんなさい」 理事長は素直に謝ってくれた。
/383ページ

最初のコメントを投稿しよう!

104人が本棚に入れています
本棚に追加