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強敵オーク
次の日も雫は、高校終わりにダンジョンに潜っていた。
アクティベートゲートからすぐに3階層へと、やってきた。
『ゴブ造召喚』
いつものようにダンジョンに到着するとすぐにゴブ造を赤い魔方陣から召喚する。
「今日もよろしくな」
【ゴフゴフ】
3階層の探索エリアに足を踏み込むと、地面はヌルヌルした少し水が張っている沼地エリアになるみたいだ。
伊藤さんの話によるとここには、オークが現れるらしい。ゲームなどでよく言われているオークと呼ばれるモンスターは、身体が大きい、豚の頭を持った亜人型モンスターだ。
しばらく周辺を探索すると、50mぐらい向こうからかなり大きな茶色のモンスターが雫の視界に入った。
「行くぞ、ゴブ造」
【ゴフ】
雫は、右手にしっかりと短剣を握り、力の入りにくい、泥の地面を蹴って走り出した。
オークも気が付いたのかこちらに向かって走ってくる。
目の前で対峙したゴブリンは身長2mは遥かに越える大きさで身体は二の腕は丸太ぐらいのサイズがあり、全体的に筋肉質で大きい。ゲームと同じく豚の頭をしており、鼻からは豚特有のブヒっと言う音が漏れていた。
手もかなり大きく一撃でも貰ってしまうとすぐに、骨が折れてしまいそうな感じがする。
いきなりオークは拳を握りしめ、攻撃を雫は、足を泥にとられながらなんとか交わす。
ゴブ造もそれを見ると斧で腰辺りに斬りかかるが皮膚が分厚いのか、オークには、全然通らない。
雫も、なんとか交わしながら腕に斬りかかったり色々するが、全く攻撃が通らない。
(固すぎるだろ)
2階層とは全く違い全然攻撃が通らないのであっている雫、何か反撃の糸口がないか考えるが、短剣使いの雫には攻撃力はこれ以上見込めない。再度オークは拳を振りかぶり降ろしてくる。
(どーすればいいんだ……)
ステップで交わしながら頭をフル回転させる。
(なんとか考えるんだ)
(攻撃を受けたら大怪我だけでは済まないぞ、なんとかするんだ)
ゴブ造もなんとか攻撃に参加してくれているが、全くダメージを与えていなかった。
(このままでは、ダメだ)
「一回退くぞ、ゴブ造」
『ゴブ造返還』
ゴブ造を魔法陣に戻し、パンチを交わしてから全力疾走で、逃げ出した。
雫は、後ろを振り向かず入ってきたアクティベートまで死ぬ気で走った。
(頼む追い付かれるな)
オークと2m差を保ったままオークから逃げ出す事に成功してアクティベートゲートから地上に息切れしながら帰還する事が出来た。
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