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4階層
伊藤さんの話によるとこの階層に現れるモンスターは、虫型モンスターらしい。
虫型モンスターだけあって周りは、林というか雑木林的雰囲気がする。
何故か羽音だけが聞こえて来て、気持ちが悪い。
雫達は、辺りを警戒しながら進んで行く。
「主よ、中々モンスターが現れぬな」
「リアベル警戒を怠るなよ、いきなり襲って来るから気を付けろ」
雫は、短剣をしっかり握りしめ、武器がないリアベルは何故か拳を握っている。
「リアベル、拳だけでいけるのか?」
「主よ、心配ご無用、妾を誰と心得ておる、悪魔ぞ」
かなりスレンダーなリアベルは胸を張っているが、何も出ていない。何とは言わないが。
そんな事を言っているといきなり虹色をした成人男性の掌サイズのカナブンが現れた。今まで空から襲ってくる敵がいなかったからかなり警戒を深める。
「来たぞリアベル、行けるか?」
「任せておけ、主よ、注意だけ引き付けてくれ」
「分かった。無理は、するなよ」
「心配するな、すぐ殲滅させてやるわ」
雫は、そう言ってまず虹色カナブンの目の前に立った、すると空から急降下し、虹色カナブンは体当たりを敢行した。しかし
ーーハッ
そんな声が聞こえるとべリアルは、肩幅に足を開き正拳突きのポーズで空気砲を発して見事虹色カナブンを打ち緒とした。
「それって魔法とかスキルじゃないんだよな?」
「何を言っておる主よ、だだの空気砲ではないか!主はそんな事も出来んのかえ?」
「いや、あんまり人間は出来ないと思うぞ」
「そー言うもんかえ?」
また右に首を傾げながら可愛らしく言ってくるべリアル。
さっそく光に変換された虹色カナブンの後から虹色甲装を手に入れそれを鞄にしまう。もちろんさっき拾ったマジックバックだ。
ーー3時間後
「はあ……はあ……交してるだけなのにこのハイペース、かなりのモンスターがいるんだな。」
「なんと情けない事か、主は体力もないのかえ?」
「こんなに次々襲われ続けたら疲れるよ。少し休憩しよう」
「仕方がないのぉ、ではそこにちょうど洞穴があるゆえ休憩しようかえ?」
雫達は、洞穴に入り、腰を降ろした。
「だいぶ倒したな。そう言えばリアベルは一体武器って何を使うんだ?」
「妾は、何でも使えるゆえ何でもいい。出来たら主とお揃いの短剣じゃと嬉しいのじゃ、魔法もあるしリーチが困らんゆえ」
「短剣でいいのか?そんな簡単に決めて大丈夫か?」
「心配性は板についておるのぉー。大丈夫じゃピンチになったらヘルファイアじゃ」
「じゃあ今日大分お金が溜まりそうだから買い物してくるよ」
ここまで、虹色カナブン20匹、金色カブトムシ5匹、銀色クワガタ10匹、蜂30匹倒して、素材に替えたからかなりの金額がありそうだった。もちろん雫の冒険者になってから今までで一番倒した数も多かった。
「さてもう一狩りして帰るか」
「任せておけえ」
再び狩りを始めるのであった。
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